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学園生活

2025年11月27日

学園生活

My stories in St.Paul 【No.1】

都留文科大学教養学部地域社会学科合格(総合型選抜)

M・M さん

✳︎STEP1 地域との出会い

高校一年生の秋、私は初めて恩方地域での運動会補助ボランティアに参加しました。そこで目の当たりにしたのは、「普段は交流がない」と話していた地域住民の方々が、競技をきっかけに世代を超えて協力し、心から笑い合っている姿でした。地域に根ざした活動が、いかに人々の「つながり」を生み出し、活力を与えているのかを肌で感じ、強い衝撃を受けました。この出来事を機に、私は地域社会が機能するための「縁の下の力持ち」の存在に興味を持ち、受け身だった姿勢から、積極的に住民の方に話しかけ、活動に参加するようになりました。

✳︎STEP2 地域との関わり

高校1年生の終わりから、パウロ坂の下の「坂本ファーム」で援農ボランティアを。また、12月には獣害対策としてのゆずの収穫ボランティアに参加しました。高齢化が進む、恩方地域の暮らしの中に、どのような問題があるのかを知ることができた経験となりました。

✳︎STEP3 地域を学ぶ

様々な活動に参加する中で、特に私の進路を決定づけたのが、過疎化の進む地域で活動するNPO法人「小津倶楽部」での経験です。ここでは、空き家対策や地域活性化に尽力する活動を通して、地域社会における「課題解決の難しさ」と「対話の重要性」を深く学びました。

小津倶楽部の代表の方からは、「地域を元気にしたい」という前向きな活動への思いに感銘を受けました。しかしその一方で、地域の伝統を継承する活動に携わる地元の方からは、「伝統は地域に住む人たちの手で守るべきであり、外部の人が関わることに戸惑いがある」という、異なる価値観に基づく意見を伺うことになりました。

✳︎STEP4 進路を決める

地域を思う気持ちは同じであっても、立場や背景が異なることで、意見が対立することがあるという現実に直面し、深く考えさせられました。この経験から私は、課題を解決するためには、単に理論や計画を実行するだけでなく、地域に暮らす人々の歴史や文化、そして複雑な感情に丁寧に耳を傾け、多様な価値観を持つ人々が対話を通じて合意形成を図るプロセスそのものが最も重要であると痛感しました。

高校3年間を通じて、私は「なんとなく」の日々を送っていた人間から、地域住民の感情を尊重し、「対話を通じて課題を乗り越えるプロセス」に主体的に強く関わりたいと願う人間へと成長することができました。この主体的な姿勢と、地域社会における課題解決への強い意欲こそが、高校生活最大の成長であり、都留文科大学で地域社会学を専門的に学びたいと志す原動力となっています。